ダニ舌下免疫療法
ダニとは
ダニには主にヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニの2種類があり、じゅうたんや布団などにたくさん生息しています。生きているダニがアレルギーの原因になるのではなく、ダニの死骸が粉々になったものや糞便などがアレルギー性鼻炎の原因になります。
ハウスダストはアレルギーを引き起こすものの混合物で、その主要なものがダニの死骸です。そのほか土・砂、綿ぼこり、繊維くず、人の毛髪・フケ、食べかす、ペットの抜け毛、花粉、昆虫の死骸やフン、カビ、細菌、タバコの煙や排気ガスなど様々な物質が含まれています。
通年性アレルギー性鼻炎の主な原因がダニやハウスダストと言われています。
ダニによるアレルギー性鼻炎(通年性アレルギー性鼻炎
ダニのアレルギー性鼻炎は通年性に症状がでますが、ダニは1年間を通じて増える時期と少ない時期があり、1年中同じ症状を呈するものではありません。気温が25℃前後で、湿度が75%前後の時期に特にダニが増えやすく、その死骸が出る秋にアレルギー性鼻炎の原因になりやすいと言われております。このため秋の花粉症との区別が難しいケースもあります。
ダニによるアレルギー性鼻炎の治療法
まずは原因となるアレルゲンからの回避、つまりダニを減らすことが大切です。
ダニを完全に無くす事はできませんので、こまめに掃除や布団を干すなどして、ダニが少ない状態を保つようにしましょう。こういった対策を行った上で、当院では抗ヒスタミン薬(内服薬、点眼薬、貼付薬)、ロイコトリエン拮抗薬(内服薬)、ステロイド(内服薬、点鼻薬、点眼薬)、漢方薬を組み合わせて治療を行なっており、舌下免疫療法の適応がある場合、ダニ舌下免疫療法を追加で行います。
ダニ舌下免疫療法を開始するには
ダニによるアレルギー性鼻炎であることの確定診断や舌下免疫療法の禁忌にあたらない事など、ダニ舌下免疫療法の適応があることの診断が必要です。このため初診時に詳しく病状をお聞きするとともに、アレルギーの採血検査などを受けて頂き、舌下免疫療法の説明を行います。1週間以降の再診時に結果を説明し、舌下免疫療法の適応がある方に対し同意をいただいた上で、治療を開始します。
治療開始時期
ダニ舌下免疫療法は基本的にどの時期からでも開始できますが、スギ花粉症を合併していたり、その予備軍である患者様も多く、そう言った点を踏まえてアレルギーの検査を行い、その結果や症状からスギ花粉症の可能性がない患者様はどの時期からでも開始しております。
スギ花粉症を合併していたり、その予備軍である場合は、スギ・ヒノキ花粉の飛散期を避けて治療を開始しております。この場合はスギ花粉症と同様に、開始時期は6月から11月中旬までが理想的で、当院では6月から11月末までの間に治療を開始しております。
効果について
約2割の患者様でとても良く効き、ある程度の効果を認める方も含めると約8割と言われています。逆に言いますと2割の方には効果がありません。治療前に予測ができないため、治療を行いながら反応をみていくことになります。ゆっくりと体質を改善していく治療であるため、少なくとも1年間治療を行なってから効果を判定しています。
ダニ舌下免疫療法を受けるまえに、ご確認ください
- スギ花粉症など他の花粉症の合併などを考慮して開始時期を決めております。
- 初回(治療法の説明、採血での診断など)及び2回目(初回治療を開始する場合、院内で30分間経過観察が必要)の受診には1時間~1時間半ほど時間がかかることがあります。
余裕を持ってご来院下さい。 - 治療開始直後の最低数回は1~2週毎の来院が必要です。問題なく治療できることが確認できたら、その後は1ヵ月に1回程度の通院となります。
- 薬局での費用はひと月分で約2500円です。これに加えクリニックの受診費用がかかります。
- 効果や副作用、体調などで調整することもありますが、基本的は毎日舌下投与します。
- 3~5年の治療が必要です。
- 多くの方に効果があり、根治も期待できますが、効果がない方も(2割程度)いらっしゃいます。
- 舌下免疫療法を行えない患者様もいらっしゃいますのでご注意ください。
CLINIC INFO
受付時間
休診日 水曜午後、金曜午後、土曜午後、日曜、祝日
まごのクリニック
〒661-0981
尼崎市猪名寺2-15-30
JR宝塚線猪名寺駅から
徒歩5分